COZUCHIから驚異の72億円ファンドが発表されました。
今回は3年プロジェクトの1年目(フェーズ1)となります。
地上権設定の抹消登記を求める訴状についても詳しく解説します。
[追記]
募集開始から約1時間50分で72億円が完売しました。
その15分後にはキャンセル待ち枠も完売しています。
想像を遥かに上回る応募ペースでした。
ファンド名 | 京都 ANAクラウンプラザホテル バリューアッププロジェクト |
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利回り | 9.0%(キャピタル 8.9% + インカム 0.1%) |
運用期間 | 9ヶ月 |
募集金額 | 72億円 |
募集方式 | 先着 |
募集期間 | 2023年3月15日 19:00 ~ 3月19日 13:00 |
備考① | 劣後出資比率 10.4% |
備考② | キャピタルゲインの25%を上限なしで配当 |
物件名 | 京都 ANAクラウンプラザホテル |
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所在地 | 京都市中京区堀川通二条下ル土橋町10番地 |
アクセス | 京都市営地下鉄東西線「二条城前」駅 徒歩2分 |
種別 | ホテル |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根地下2階付8階建 |
敷地面積 | 8,002.69㎡(約2420.81坪) |
延床面積 | 30,045,14㎡ |
ホテル名にANAの冠が付いていますがフランチャイズ契約によるものです。
また、本物件の隣接地にはTRIAD社が運営する「HOTEL CANATA」があります。
・バリューアップ後に売却しキャピタルゲイン獲得を狙う
・フェーズ1は借入併用型ファンドの組成準備期間
・フェーズ2に向けて既に複数の金融機関から借入の目処が立っている
・運用期間満了時にTRIAD社が取得(配当原資)
・資金調達の一部に金融機関からの借入を利用するファンド
・レバレッジ効果により利回りを上げることが期待できる
・COZUCHI(LAETOLI社)は2023年3月1日付で認可を取得
本ホテルはリノベーション工事による収益性の改善を予定していましたが、新型コロナにより必要な工事が中断された状態となっていました。
その結果、ホテル運営会社(裕進観光株式会社)にとって建物保有コストが負担となっています。
ホテル運営会社は物件をオフバランスすることでバランスシートを改善したいと考えており、その一方でTRIAD社は本プロジェクトにより事業利益が見込めることから本プロジェクトが開始しました。
一休.comの「2023年・京都観光で行きたい名所ランキング」で4位にランクインする元離宮二条城の目前に位置する超好立地です。
現在、底地共有者のうち1名より、地上権所有者であるTRIAD社に対して、本物件に関する地上権設定抹消登記請求事件が訴訟提起されています。
もし仮に地上権設定が無効となる場合を想定しても、本物件規模など総合的に考慮すると、バリューアップを図れば出口において売却想定価格は、本ファンド簿価を十分上回ると考えています。
訴訟に関しては日刊ゲンダイの「京都の観光業界に衝撃! 老舗高級ホテルで相続めぐる民事訴訟が泥沼化」という記事に詳しく書かれていました。
運用規模の急拡大を懸念する声が多くなっています。
・高利回り(9.0%)
・適度な運用期間(9ヶ月)
・フェーズ1はTRIAD社の取得でEXIT
・フェーズ2の優先出資権を獲得
・超好立地のホテル(元離宮二条城の目前)
・投資元本は価値のある不動産と紐づいている
・TRIAD社に京都のホテル運営経験がある(ANAホテル隣接)
これらがプラス要素です。
逆にマイナス要素は「あまりにも大規模であること」と「地上権設定の抹消登記を求める訴状に対する不安」の2点です。
COZUCHIでは「仮に地上権設定が無効となる場合を想定しても、本物件規模など総合的に考慮すると、バリューアップを図れば出口において売却想定価格は、本ファンド簿価を十分上回る」と説明していますが、この部分について「どのようなケースが生じ得るのか?」を詳しく説明して欲しいところです。
それにしても約5日間で72億円もの大金が集まるのでしょうか。
評価 | A | COZUCHI(こづち)の公式ホームページ |
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