JCサービス (JCS) | 最終的に資金を借りた会社。再生可能エネルギーの開発事業を行っている。代表は中久保正己氏。2003年3月設立。 |
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グリーンインフラ レンディング (GIL) | ソーシャルレンディングで投資家からお金を集めて、JCサービスに融資した会社。代表は中久保正己氏。 |
maneoマーケット (MM) | グリーンインフラレンディングにソーシャルレンディングのシステムを提供していた会社。代表は瀧本憲治氏。 |
グリーンインフラレンディング(GIL)が投資家から集めた約200億円のうち約134億円の返済が滞りました。GILはソーシャルレンディングという仕組みを使い「年間11~14%の高利回り」を謳ってお金を集めていました。
2018年7月6日の証券取引等監視委員会の発表によると「入金されたファンド資金をウェブサイト上で表示した出資対象事業に支出しているか検証したところ、出資対象事業と異なる事業等へ支出している事例が多数認められた」とされています。
つまり、ファンド募集時に虚偽の表示をしていたことになります。
2016年9月 | GILがサービスを開始。11~14%の高金利で注目を集める。 |
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2018年5月 | GILが累計募集額200億円を業界最速で突破。 |
2018年5月21日 | アウトサイダーズ・レポートが「JCSは他ファンドで調達した資金を償還に回している(ポンジスキーム疑惑)」「集めた資金を親会社(JCサービス)に貸し付けている」と報道。 |
2018年6月19日 | maneoマーケットがGILの募集停止を発表。 |
2018年6月20日 |
NHKニュース7でGILの問題が報道される。 内容は「maneoマーケットがGILの募集を停止したこと」「調達した資金の用途が異なっている」など。 |
2018年6月27日 | 朝日新聞が「衆議院議員の細野豪志氏が都内証券会社(JC証券)から5,000万円を受け取っていた」と報道。原資はGILが投資家から集めたお金である可能性が高い。 |
2018年7月6日 | JCS発表。7.48億円を返済しようとしたがmaneoマーケットに受領拒否されたため、当該資金を7月6日付で東京法務局に供託した。 |
2018年7月11日 | JCサービスが環境省から補助金の返還命令を出される。 金額は補助金2億9,600万円と加算金1億3,600万円。 |
2018年7月24日 | maneoマーケットが行政処分(業務改善命令)を受ける。 |
2018年7月18日 | JCS発表。私的資金流用や政治家への政治献金等の疑惑が報道されているが、JCSは再生可能エネルギー開発の事業会社として事業以外に流用する等の不適切な運用がないと確信している。 |
2018年7月24日 | JC証券が金融商品取引業者の登録取り消し処分を受ける。 |
2018年8月3日 | 大規模な延滞報告。未返済額は約134億円。 |
2018年11月30日 |
JCS発表。太陽光2案件(約7.7億円)は売却完了してGILに元本返済済み。バイオマス1案件(約7.5億円)についても契約完了しており、12月中に返済計画を発表予定。 上記以外にバイオマス3案件と太陽光1案件の年内の契約を見込んでいる。これによりGIL募集額の50%程度は返済の目途が立つ。 |
2018年12月21日 | JCS発表。maneoマーケットにファンド管理システムの提供再開を要請中。ファンド管理システムの提供が再開されるまで投資家に返済することはできない。 |
2018年12月27日 | maneoマーケット発表。JCサービスから約15.5億円の入金を受けている。各事業と投資家の資金との紐づけを正確に行えない段階での分配は公平性を確保できないためシステム提供を再開できない。 |
2018年12月28日 | JCS発表。maneoマーケットに対してシステム提供再開の民事調停申し立てを行った。 |
2019年3月7日 | JCS発表。太陽光3案件(約15.6億円)とバイオマス1案件(約10億円)の契約が完了。他にはバイオマス2案件と海外水力発電1案件の早々の契約締結を見込んでいる。これによりGIL募集額の60%程度は返済の目途が立つ。 |
2019年3月7日 | NHKがmaneoマーケットやJCサービスについて大きく報道。独自入手した内部資料により「北陸地方で行うバイオマス発電」の進捗が滞っていることを指摘。 |
2019年3月8日 | 投資家54人と法人3社がmaneoマーケットと中久保氏(JCS代表)に対して約11億円の損害賠償を求める訴訟を起こした。原告代理人は鈴木英司弁護士。 |
2019年6月20日 | FACTA 7月号によると東京地検特捜部の経済班がJCサービスの調査に着手した。5月中旬頃に赤坂の三会堂ビルに5、6人の捜査員が訪れたとのこと。 |
2021年4月9日 | グリーンインフラレンディングが東京地裁から破産開始決定を受ける。負債総額は債権者4,855名に対して約120億円。 |
2021年6月17日 |
maneoマーケット元社長の瀧本憲治氏が日比谷公園のトイレで遺体となって発見される。 |
2021年9月9日 |
JCサービスが東京地裁から民事再生廃止決定を受け破産開始決定。 負債総額は債権者158名に対して約153億円。 |
2022年2月25日 |
東京地検特捜部が大樹総研の家宅捜索に入る。 バイオベンチャー「テラ」のインサイダー取引事件に関する捜査。 |
1965年 | 出生 |
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- | 兵庫県庁職員 |
- | 神戸大学入学(夜間・仕事が忙しく中退) |
1996年 | 有限会社クオリティライフ設立 → 2000年に倒産(負債3億円) |
2001年 | 株式会社ジャパンコストプランニング設立 → 2007年に倒産(負債60億円) |
2012年 | 「上場する」と公言し、株で資金調達を始める(3年で約8億円) |
2016年 | グリーンインフラレンディングを開始。 |
2018年 | グリーンインフラレンディングで大規模延滞(約134億円)を起こす。 |
独立以降は問題しか起こしていないと言えるほどの経歴です。
1972年 | 横浜市生まれ |
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- | 東京都立府中高等学校を中退 中退後は「とび職」として働く |
慶應義塾大学商学部を卒業 | |
セブンイレブン・ジャパンに入社(5ヶ月で辞める) | |
父の経営する旅行会社に入社(大喧嘩して辞める) | |
米国公認会計士、中小企業診断士、日商簿記1級を取得 | |
知人のガードマン派遣会社の創業を手伝う | |
2005年 | UBI株式会社 入社(木村勝男社長に弟子入り) |
2006年 | UBI株式会社 取締役就任 |
2012年 | maneo株式会社 取締役就任 |
2013年 | maneo株式会社 代表取締役就任(現在は取締役) maneoマーケット株式会社 代表取締役就任 |
2013年 | 著書「セカンドマネーを創りなさい」を出版。 |
2016年 | 株式会社リクレ 代表取締役就任(現在は取締役) |
波乱万丈の人生です。経営難に陥っていたmaneoを買収してソーシャルレンディング業界トップに育て上げた立役者ですが、maneoファミリー(プラットフォーム利用企業)の問題多発による責任を問われています。
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