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ソーシャルレンディング投資における9つの失敗例 - 先人から損失回避の術を学ぶ

投稿日:2019年2月2日 | 執筆:カナメ先生
2017年~2018年はソーシャルレンディング業界でトラブルが相次ぎました。それによりたくさんの失敗例が蓄積されたため、今からはじめる人にとってはラッキーと言えます。先輩ソーシャルレンディング投資家たちの損失を無駄にしないためにも重要な失敗例を活かしていきましょう。

ページの最後に「初心者投資家が失敗しないための方法」も記載してあります。

[失敗例1] 信頼性の低いSL事業者を選んでしまった

ソーシャルレンディングで大損をしてしまった人のほとんどが「信頼性の低いソーシャルレンディング事業者を選んでしまった」ことが原因です。

事業者被害(延滞含む)
みんなのクレジットサービサー譲渡(返還率3%・約31億円の被害)
ラッキーバンクサービサー譲渡(返還率32%・約33億円の被害)
グリーンインフラレンディング全案件延滞中(約134億円)
ガイアファンンディング全案件延滞中(約42億円)

これらの詐欺まがいのSL事業者に集中投資してしまったことにより、数百万円、数千万円の被害を出してしまった方が大勢います。最近では上場企業や信頼度の高い株主がいるSL事業者以外は警戒されるようになってきました。

[失敗例2] 高利回り案件を狙いすぎてしまった

失敗例1で紹介した4社は全て利回り10.0~14.0%を特徴としていた事業者です。
現在まともに営業しているソーシャルレンディング事業者で平均利回り10%を超えるところはありません。

それだけの高金利でお金を借りる企業というのは「他では借りられない理由がある企業」や「何らかの目論見(悪意)がある企業」です。

例えばSBIソーシャルレンディングは利回り6.0~7.0%の案件を中心にしています。この程度の利回りであればビジネスが計画通りに進まない場合でも、リファイナンス出来る可能性が高く、安全性も高くなります。

[失敗例3] インターネット上の情報に乗せられてしまった

多くの人がソーシャルレンディング投資をはじめる際に参考にするのはインターネット上の情報だと思いますが、ネットの情報(ブログなど)を信じたために大きな被害にあってしまった人は大勢いると思います。

だったら何を信じればよいのか?
自分の頭で考えるしか方法はないのか?

と言われると難しいところですが、まずは「上場企業のグループ企業」「銀行などが株主」「高利回りは避ける」などの客観的情報を重視していきましょう。

[失敗例4] 知らぬ間に融資先が集中していた

ソーシャルレンディングでは知らぬ間に融資先が集中してしまっていることがあります。しっかりと最終融資先の識別コード(A社・B社など)を見て分散投資をおこなってください。

ソーシャルレンディングにおいて延滞や貸し倒れは必ず発生します。その被害を上手に分散して、利回り以上のマイナスを発生させないことが投資家の仕事です。

[失敗例5] 延滞0件&貸し倒れ0件を過信してしまった

「サービス開始から今まで延滞0件&貸し倒れ0件」というのは強烈に人を安心させるキャッチコピーです。その実績が3年も5年もあればついつい信用してしまいます。しかし、投資において貸し倒れ0件は安全性の証明にはなりません。

なぜなら(本来は違法ですが)新しく募集した資金で既存の返済を行えばトラブルが表面化しないためです。失敗例1で紹介した4社も貸し倒れ0件の状況から一気に全案件延滞を発表しています。

[失敗例6] 不動産担保を過信してしまった

担保があれば延滞が発生しても元本回収できるため「担保付き案件」は人気です。しかし、担保に対する過信は禁物です。そもそも設備などの担保は二束三文で売られてしまう可能性が高くなります。

また、安全性が高いと言われる不動産担保であっても、担保評価次第では元本を大幅に下回ってしまいます。失敗例1で登場したラッキーバンクは「全案件不動産担保付き」を特徴にしていましたが、蓋を開けてみれば元本の3分の1しか返済されませんでした。

担保評価額はSL事業者の言い値なので安心できないということです。

[失敗例7] 資金拘束により急な出費に対応できなかった

ソーシャルレンディングは預金ではありません。投資してしまえば原則として満期までお金が返ってくることはありません。つまり、運用中にお金が必要になっても現金化することは絶対にできないのです。

急な支出に備えて余裕資金のみを投資するようにしてください。
あらかじめ銀行系カードローンの枠を作っておくなどの対策もあります。

[失敗例8] 短期案件で利回りが大幅に低下してしまった

運用期間4ヶ月と表示されている案件でも、募集開始から返済完了までの期間を考えると6ヶ月程度になってしまう場合があります。資金拘束期間は少し長めに「運用期間+2ヶ月」程度に見ておいた方が無難です。

さらに表示されている運用期間より実際の資金拘束期間が長くなることにより、実質的な利回りが下がります。例えば「利回り6%で4ヶ月」の案件の実質利回りは4.0%程度になってしまいます。

[失敗例9] 出金手数料で利益が全て飛んでしまった

私の知人は少額(10万円程度)でソーシャルレンディング投資を行っていたのですが、クラウドリースから払戻しをした際に出金手数料(756円)がかかり「利益が全て飛んでしまった」と嘆いていました。

投資額が小さい人は出金手数料の高いSL事業者を選ぶと悲惨なことになります。

初心者投資家が失敗しないための方法を伝授

私個人としてはソーシャルレンディング事業者や案件(ファンド)を自分で選ぶことに楽しさを感じていますが、「そんなことより損をしない方法を教えて欲しい」という人も多いと思います。

そんなリクエストにお答えして、シンプルに「初心者投資家が失敗しないための方法」を伝授します。守ることはたったの2点です。

(1) 信頼できる事業者を選ぶ
SBIソーシャルレンディング(35%)
オーナーズブック(35%)
CREAL(15%)
Funds(15%)

上記4社に分散投資します。カッコ内は投資割合の目安です。Fundsは融資先の信頼性は高いのですが担保が無いので低めに設定しました。4社を利用するのが面倒であれば「SBIソーシャルレンディング」と「オーナーズブック」の2社でも良いと思います。

(2) しっかり分散投資する
1事業者あたり5~10案件に分散投資をしてください。できるだけ分散効果が大きくなるように、最終融資先、資金使途、投資時期に考慮してください。
また、利回りが高い案件は避けましょう。

カナメ先生
この記事を書いた人
21歳から投資をはじめて投資歴23年。ソーシャルレンディング歴8年。運用資産4億円以上。
IT会社経営、薬局経営、新築アパート投資、株式投資、REIT投資、クラファン投資などの幅広い経験が武器であり、「凡人なりに出来ることをコツコツと堅実に行うこと」がモットーです。
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