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TATERU改ざん事件後初の決算・2018年12月期 第3四半期決算を分析

投稿日:2018年11月15日 | 執筆:カナメ先生
TATERUが2018年11月12日に「2018年12月期 第3四半期決算」を発表しました。
改ざん事件後初となる決算発表です。
(決算データはページ下部)

決算短信の定性的情報欄には「当社従業員が顧客から提供を受けた預金残高データを改ざんし、実際より多く見せて金融機関に提出し、融資審査を通りやすくしていた事実が判明」という一文が掲載されていました。

注目の数値

項目2017年3Q2018年3Q
売上高158億円134億円
成約数207件45件

項目2017年12月末2018年9月末
現金98.88億円70.51億円
販売用不動産18.47億円149.22億円
仕掛販売用不動産13.84億円49.34億円
負債合計127.97億円116.48億円
株主資本94.62億円251.37億円

成約数の激減(207件→45件)&在庫の激増(32億→198億)が起きていますが、これは事件発生時点で織り込み済みでしょう。非常に株主資本の大きな企業です。

時価総額395億円が全てを物語っている

2018年11月15日11:50時点の時価総額は395億円です。

これが最も実用的な数字です。決算の内容をいくら分析したところで、市場の評価より当てになる数値は出せません。時価総額(市場評価)を上回る予測ができる天才は、すでに株式投資で数十億~数百億円の利益を上げているはずです。

時価総額から判断すると、市場はTATERUが潰れるとは考えていません。
PBR(株価純資産倍率)も1.57倍程度あります。

ソーシャルレンディング投資家にとってのTATERU

事件前は人気のあるソーシャルレンディングサービスだっただけに新規募集停止は非常に残念です。時間をかけて投資家からの信頼を取り戻せることを願っています。

TATERU 2018年12月期 第3四半期決算の貸借対照表

貸借対照表・資産の部

貸借対照表・負債の部

TATERU 2018年12月期 第3四半期決算の損益計算書

損益計算書

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カナメ先生
この記事を書いた人
21歳から投資をはじめて投資歴23年。ソーシャルレンディング歴8年。運用資産4億円以上。
IT会社経営、薬局経営、新築アパート投資、株式投資、REIT投資、クラファン投資などの幅広い経験が武器であり、「凡人なりに出来ることをコツコツと堅実に行うこと」がモットーです。
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[1083] no name(2018-11-15 15:37:22)
この会社がアナウンスしている再発防止策、「契約適合性手続の厳格化=営業部隊と審査部隊(新規に設置)の分離」を私は大変高く評価しています。是非他のSL事業者でも実施して欲しいくらいです。

以前との比較でTATERUの株価が低下しているのは間違いありません。しかしその回復がやや遅れているのには、昨今の株式市場の不安定さ・9月以降は金融庁が不動産関連で地銀への調査を開始している事・東京五輪決定から続いた活発な不動産投資で以前よりも在庫にゆとりが出つつある事・・・なども要因として挙げられるかと思います。

不動産市況自体が鈍化と言う話も聞きますが、上記の要因なども影響した結果、それまでの好況と比較して・・・というものではないでしょうか。依然として大都市圏の地価は上昇傾向です。つまり、以前との比較から得られる印象よりも不動産市況は良いんです。

そしてそれはTATERUについても言える所かと考えています。
TATERUは自己資本比率も高いですし、上記カナメ先生の記事にもある通り、現在の短期的な成約・在庫の数値を見た印象よりも会社としての状態は悪くないと思います。先述の不動産市況と併せて考えても、現段階で潰れるかどうか・・・というのはちょっと気の早い話じゃないかなぁ・・・。

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