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同じLTVでもシニアローンとメザニンローンの安全性は全くの別物

投稿日:2018年12月25日 | 執筆:カナメ先生
ここがポイント!
  • LTVだけで安全性を判断してはいけない。
  • 同じLTVならメザニンローンよりシニアローンのほうが圧倒的に安全。
  • メザニンローンに投資するときは先着抵当権の厚さや内容も考慮する。

同じLTVでもシニアローンとメザニンローンでは安全性が全く異なります。当たり前のことですが数値だけで考えていると誤解することもあるため、図を用いて丁寧に説明します。

メザニンローンとシニアローン

シニアローンとメザニンローンの比較図

上の2つの図のLTVは両方とも80%です。

(1) シニアローン LTV80%
(2) シニアローン LTV60%
(3) メザニンローン LTV80%

3つのローンを比較すると(2)がLTV60%で一番安全です。

ここで問題になるのは(1)と(3)のLTVです。
両方とも80%ですが、安全性は圧倒的に(1)が高くなります。

なぜ同じLTVなのにメザニンローンは危険なのか?

シニアローンとメザニンローンの損失発生時の比較図

上の図を見れば一目瞭然ですね。

担保不動産は「評価額では売れない」と考えておく方が賢明です。
たとえ評価額で売れたとしても手数料や税金などがかかります。

上の図では評価額の70%が元本に充てられています。
その結果、(1)のシニアローンは87%の元本返済となり、(3)のメザニンローンは50%の元本返済となっています。同じLTVでもここまで差が大きいのです。

もし、担保不動産が評価額の60%でしか売れなかった場合、左のシニアローンには75%が返ってきますが、右のメザニンローンには1円も返ってきません。

メザニンローンという理由だけで避けるのはダメ

そもそもソーシャルレンディングは銀行が融資を行わない案件を扱っています。「手堅いプロジェクトのメザニンローン」か「高リスクなプロジェクトのシニアローン」がほとんどです。つまり、メザニンローンというだけで却下しては選択肢を大きく狭めてしまうのです。

メザニンローンの比較図

上図の2つのメザニンローンはリスクが大きく異なります。もちろん左の図のほうがリスクが低くなります。メザニンローンに投資するときは、出来るだけ先着抵当権(シニア)の薄い案件を選びましょう。

ただし、先着抵当権の内容次第(ソーシャルレンディングでは分かりません)では右のほうが安全性が高くなる場合もあります。例えば先着抵当権の内容が「メガバンクによる金利1%での融資」だった場合は、非常に手堅いプロジェクトということになります。

カナメ先生
この記事を書いた人
21歳から投資をはじめて投資歴23年。ソーシャルレンディング歴8年。運用資産4億円以上。
IT会社経営、薬局経営、新築アパート投資、株式投資、REIT投資、クラファン投資などの幅広い経験が武器であり、「凡人なりに出来ることをコツコツと堅実に行うこと」がモットーです。
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