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グリーンインフラレンディングの募集停止とNHK報道の完全解説

初回:2018年6月22日 | 更新:2018年8月3日 | 執筆:カナメ先生

最新情報:8月3日:大規模な返済遅延報告

2018年8月3日(金)グリンインフラレンディングから、ファンド数67本、延滞元金総額1,061,360,000円の延滞発生報告がありました。一部案件の延滞報告でしたが、実質的には全案件で延滞が起きていると考えてよいでしょう。

グリーンインフラレンディングの報道までの経緯

2016年7月創業。代表は「中久保正己」氏。
2016年9月ソーシャルレンディング事業開始。11~14%の高金利で注目を集める。
2017年11月累計募集額100億円を業界最速で突破。
2018年5月累計募集額200億円を業界最速で突破。
2018年5月21日。アウトサイダーズ・レポートが「他ファンドで調達した資金などを原資に償還を行っている。集めた資金を親会社(JCサービス)に貸し付けている」と報道。(ポンジスキーム疑惑)
2018年5月各ブロガーがGILとメールやり取りを行い事態は収束に向かいはじめる。
2018年6月8日。アウトサイダーズ・レポートが「グリーンインフラレンディングの親会社JCサービスが太陽光発電所売買でトラブルを起こしている」と報道。
2018年6月18日。アウトサイダーズ・レポートが「親会社のJCサービスがグリーンインフラレンディングを通じてJCサービス未公開株を一部の株主から買い戻していた」と報道。
2018年6月19日。maneoがグリーンインフラレンディングの募集停止を発表。
2018年6月20日。NHKニュース7でGILの問題が報道される。
2018年6月27日。朝日新聞が「衆議院議員の細野豪志が都内証券会社(JCサービス子会社)から5,000万円を受け取っていた」と報道。原資はGILが投資家から集めたお金である可能性が高い。
2018年7月5日。maneoの「返済原資に確認を要する事項がある」との判断により、償還金及び分配金(748,572,155円)を法務局に供託。
2018年7月6日。証券取引等監視委員会が金融庁に「(グリーンインフラレンディング件で)maneoマーケットに対して行政処分を行うように勧告」することを発表。
2018年7月11日。親会社のJCサービスが環境省から補助金の返還命令を出される。金額は補助金2億9600万円と加算金1億3,600万円。
2018年7月24日。グループ会社のJC証券が金融庁から金融商品取引業者の登録取り消し処分を受ける。行政処分として最も重い部類の処罰。
2018年8月1日。夏季休業のお知らせ。8月11日(土)~8月15日(水)に夏季休業を行うことをWEBサイトに掲載。
2018年8月3日。大規模な返済遅延報告。

グリーンインフラレンディングに関するNHK報道

2018年6月20日に行われたNHKニュース7による報道内容は以下の通りです。

・ソーシャルレンディングの簡潔な説明。
・ソーシャルレンディングの市場規模は1年で約4倍になっている。
・maneoがグリーンインフラレンディングの募集を停止した。
・maneo側は「調達した資金の用途が異なっているため」と説明。

中久保正己氏の経歴

「中久保正己」氏の顔写真

以前兵庫県県庁職員
2007年10月株式会社JCサービス 取締役就任
2010年3月同社 代表取締役社長就任
2012年9月株式会社E&T総研 代表取締役社長就任
2015年1月DEVNET JAPAN 理事就任
2016年2月株式会社ゼネシス 代表取締役会長就任
2016年7月株式会社グリーンインフラレンディング 代表取締役就任

さらに詳しい「中久保氏の経歴」をユーザー様より情報提供していただきました。

関連会社「ゼネシス」の評判(社員情報)

・夢とやりがいはあるものの、経営面では我慢が続いている状態である。
・前人未到の事業に携わっていることを実感できれば、やりがいもひとしお。
・商業化できていない(売上実績がないといっていい)。
・新しい発電プラントの開発を、続けるための資金を調達し続けてきた。

私の見解

今回の事件は詐欺的なものではなく「事業が上手くいっていないこと」「大きな借入を可能にしたソーシャルレンディングという存在」「様々な法律に対する認識の甘さ」が原因だと判断しています。

ソーシャルレンディングは情報を早く仕入れたとしても被害を避けられるものではあります。すでに投資してしまった資金を途中解約することは出来ないためです。つまり、現時点でグリーンインフラレンディングに投資している人はモヤモヤしても仕方ないため、何も考えずに先行きを見守ることがベストです。

ともあれ、今回の件がどういう結果になるにせよ、グリーンインフラレンディングを「ソーシャルレンディング会社」として認識することが間違っていると思います。

ソーシャルレンディングは借り手と貸し手を結び付ける「融資仲介サービス」です。グリーンインフレレンディングとJCサービスの代表はともに中久保氏です。その状況における取引を「仲介」とは呼びません。グリーンインフレレンディングのやっていることは単に「資金の借り入れ」です。しかも、14%という異常な金利での借り入れです。

「フィンテック」「クラウドファウンディング」「ソーシャルレンディング」といった目新しい言葉によって惑わされがちですが、ソーシャルレンディングは金融商品の1つでしかありません。市場原理から逸脱することは無いのです。

情報提供にご協力ください

メールアドレス

グリーンインフラレンディングに関する様々な情報を募集しています。どんな些細なことでも構いません。投資家同士の情報共有にご協力ください。証拠となる画像(スクリーンショット)なども送っていただければ幸いです。 いただいた情報をサイト上で利用する場合は、個人が特定できないように配慮したうえ、事前に文面を確認していただきます。

過去ログ:7月24日:グループ会社のJC証券が登録取り消し処分

2018年7月24日(火)、グリーンインフラレンディングのグループ会社であるJC証券が、金融庁から金融商品取引業者の登録を取り消す処分を受けました。登録処分は行政処分において最も重い処分にあたります。

過去ログ:7月12日:親会社JCサービスに補助金の全額返還命令

2018年7月11日、グリーンインフラレンディングの親会社である「JCサービス」に環境省から補助金の全額返還命令が出されました。具体的な金額は、補助金約2億9600万円と加算金約1億3600万円です。

環境省が現地調査したところ、設置された蓄電池は一度も稼働しておらず、野外に放置されている設備もあることが確認されました。

過去ログ:7月6日:maneoマーケットに行政処分の動き

証券取引等監視委員会が金融庁に「maneoマーケットに対して行政処分を行うように勧告」することを発表しました。

証券取引等監視委員会によると、maneoマーケットを利用している「グリーンインフラレンディング」が、ファンド募集時の内容とは違う事業に資金を流用したことが発覚しており、金融商品取引法に違反しているとの見解です。

このような動きにより「maneo」と「グリーンインフラレンディング」の両社に現状を明確にする圧力がかかるものと思われます。

過去ログ:2018年7月1日:JCサービス公式ホームページより

株式会社グリーンインフラレンディングは、maneoマーケット株式会社より、募集中のファンドにおける「開発資金」として募集された資金が最終貸付先企業における募集対象案件に対して募集に先行して自己資金により支出を済ませた資金に充当されており、このままファンドの募集を継続することが適切でないとの指導を受けましたので、かかる指導に基づき、対象ファンドに関しては募集を停止するとともに、他のファンドについても資金の使途に関する同社の確認が完了するまでの間、新規の募集を一時見合わせることとさせ て頂いていました。

株式会社グリーンインフラレンディングは、「開発資金」とは、案件開発に係る開発着手から開発完了に至る一切の資金を指し、対象ファンドにおける対象事業に対する支出済みの資金を含めて案件開発のための全ての資金との認識の下、ファンド募集の際の内容の表示に「開発資金」との文言を用いて参りましたが、今回のmaneoマーケット株式会社からのご指導を踏まえ、今後適切な対応を行っていきたく考えていたところです。

このような状況の中、株式会社グリーンインフラレンディングのHPにおいて、6月29日、maneoマーケット株式会社により、株式会社グリーンインフラレンディング及び弊社に対して事前の説明等もなく、一方的に、「ファンド募集停止等のお知らせ」を掲載し、「投資家の皆様にご説明申し上げていた使途とは異なる使途に一部資金が使用されたものと評価せざるを得ない」とし、「今後のファンドの募集」を停止するとの「お知らせ」が掲載されました。

株式会社グリーンインフラレンディング及び弊社としては、maneoマーケット株式会社に対しまして「資金の使途に関する同社の確認」のための作業に協力してまいりましたが、同社が事実関係の十分な精査確認もないまま、一方的に、自社の見解をもとにこのよう な対応をされたことは大変遺憾であります。

また、一部報道において、ファンドで募集した資金の一部が投資家への事前の説明と異なり融資先の企業から弊社の関係会社または関係者に渡ったかのような記載がありますが、そのような事実はありません。

【JCサービス公式ホームページより引用】

JCサービス、maneoに対して怒ってますね。「1つのビジネスをやっていくうえで自己資金も借入資金もないよね?必要な部分に投じるだけだよね?」という言い分です。

気持ちは分かりますが、そこを曖昧にしてしまうと金融法的に完全にアウトです。どちらにしても焦点は「借りたお金を返せるのか?」という部分になってきます。maneoに対する意地を見せて、投資家にお金が完済されることを願います。

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この記事を書いた人
21歳から投資をはじめて投資歴23年。ソーシャルレンディング歴8年。運用資産4億円以上。
IT会社経営、薬局経営、新築アパート投資、株式投資、REIT投資、クラファン投資などの幅広い経験が武器であり、「凡人なりに出来ることをコツコツと堅実に行うこと」がモットーです。
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