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ソーシャルレンディングにおける貸し倒れ(デフォルト)の実態

初回:2018年6月18日 | 更新:2019年10月28日 | 執筆:カナメ先生
ここがポイント!
  • 大手ソーシャルレンディング事業者の貸し倒れ率は1.0%未満。
  • 小規模ソーシャルレンディング事業者の貸し倒れ率は恐ろしいレベル。
  • 小規模事業者のトラブルにより業界の整備が進んだ。
  • ファンド単位の貸し倒れよりも信頼できる事業者選びが大切。

大手ソーシャルレンディング事業者の貸し倒れ率は1.0%未満

会社名 貸倒状況
SBIソーシャルレンディングのロゴ
SBIソーシャルレンディング
(開始:2011年3月)
累計融資額1,100億円を突破にも関わらず、貸し倒れは1.83億円のみ。延滞回収時の対応が高評価。
クラウドバンクのロゴ
クラウドバンク
(開始:2013年12月)
応募総額600億円突破ですが貸し倒れはゼロ。
オーナーズブックのロゴ
オーナーズブック
(開始:2014年9月)
約5年間の運営で貸し倒れゼロ。江東区商業ビル第1号ファンドの借主が破産したことで期失が濃厚。
クラウドクレジットのロゴ
クラウドクレジット
(開始:2014年6月)
いくつかのファンドで延滞を起こしているものの、全体としてはプラス利回りを維持。
maneoのロゴ
maneo
(開始:2008年10月)
累計融資額1,600億円突破の元業界最大手。現在は90億円の延滞発生中。

※2011年以前の個人に対する融資ファンドは含んでいません。

何社かは貸し倒れを起こしていますが、maneoを除いた大手の貸し倒れ率は1.0%未満となっています。上記事業者以外でもFunds(ファンズ)、FANTAS(ファンタス)、CREALなどの有力なソーシャルレンディング事業者は貸し倒れ0件です。

小規模ソーシャルレンディング事業者は延滞&貸し倒れだらけ

ラッキーバンク約33億円の貸し倒れ参考記事
みんなのクレジット約31億円の貸し倒れ参考記事
グリーンインフラレンディング約127億円の延滞中参考記事
クラウドリース約55億円の延滞中参考記事
トラストレンディング約52億円の延滞中参考記事
ガイアファンディング約40億円の延滞中参考記事
キャッシュフローファイナンス約8.9億円の延滞中参考記事
アメリカンファンディング約2.3億円の延滞中参考記事

小規模なソーシャルレンディング事業者は恐ろしいほどの貸し倒れ&延滞を発生させています。8社中6社がmaneoマーケットのプラットフォームを利用していました。

以前は業界最大手だったmaneoマーケットですが、この延滞多発が原因で2019年9月にJトラストグループに買収される結果となりました。

投資しやすい時期のはじまり

過去には小規模ソーシャルレンディング事業者がトラブルを多発していたソーシャルレンディング業界ですが、最近では事業者の信頼性(経営者や株主の経歴)が重視されるようになり、投資しやすい時期に入りました。

また、2019年3月に開始した融資先の匿名化解除も「ファンドのリスク軽減」や「詐欺事業者の防止」に大きく影響しています。

貸し倒れリスクよりも事業者リスクを重視しよう

ファンド単位の貸し倒れリスクは「十分な分散投資」と「出来るだけ不動産担保付きファンドを選ぶこと」を徹底していれば問題はありません。

それよりも問題なのがソーシャルレンディング事業者リスクです。みんなのクレジットやラッキーバンクのようにソーシャルレンディング事業者に問題があれば、取り返しのつかない損失(最悪100%)を受けてしまいます。

何はともあれ信頼性の高い事業者選びを重視しましょう。

[最新情報] ソーシャルレンディング事業者別の延滞・貸し倒れ

カナメ先生
この記事を書いた人
21歳から投資をはじめて投資歴23年。ソーシャルレンディング歴8年。運用資産4億円以上。
IT会社経営、薬局経営、新築アパート投資、株式投資、REIT投資、クラファン投資などの幅広い経験が武器であり、「凡人なりに出来ることをコツコツと堅実に行うこと」がモットーです。
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5 損失補填はしているのか?
6 金融業の資格があっても安心とは限らない
7 担保の意味と安全性
8 債権譲渡について

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[2892] no name(2019-01-22 07:50:41)
延滞案件増えましたね。
[661] カナメ先生(2018-10-30 09:24:18)
SBIソーシャルレンディングでは以下の延滞と貸倒れが発生しています。

(1) 過去に募集していた個人向け無担保ファンドで貸倒発生
(2) カンボジアローンファンドで延滞大量発生
(3) オーダーメード型ではバイヤーズローンで延滞発生(回収が進んでいる)

デフォルトの数値は個人向け無担保ファンドのものです。
個人向け無担保ファンドは2012年にはサービス中止しています。

SBISLの場合、実質的にはオーダーメード型以外は投資対象にならないため「大手5社の貸し倒れ確定は現時点では0件」という表記をいたしました。

もう少し分かりやすくなるようにページ内で補足しておきますね。
他にも不明な点がありましたら、どんどん質問してください。

[653] hirohiro(2018-10-29 18:33:36)
お世話になります。昨日に引き続き質問で恐縮ですが、
「大手5社の貸し倒れ確定は現時点では0件。」とありますが、
SBIソーシャルのサイトに、

ファンド型商品 運用状況 【2018年10月15日現在】
貸付額 (累計) 78,570,000
返済金額 (累積) 65,450,630
延滞中の貸付元本 4,822,102
デフォルトした貸付元本 (累積) 5,541,545
https://www.sbi-sociallending.jp/fund/fund_status3

という表がありました。
これって、どういう意味なのかを教えてもらっていいですか。

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